ネットワークスペシャリスト試験不合格から考える資格戦略!

はじめまして!B4のtunoです。

実は私、令和7年度春期ネットワークスペシャリスト試験を受験したのですが、残念ながら不合格という結果でした(;;)

そこで今回は、これからの資格戦略のためにもセキュリティとネットワークに関する資格をまとめていこうと思います。

まずは、私が受験したネットワークスペシャリスト試験の概要と私の感想を話そうと思います。

➀ネットワークスペシャリスト試験(難易度☆☆☆☆)

・高度IT人材として確立した専門分野をもち、ネットワークに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報セキュリティを含む情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者を対象とした国家資格。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

〈午前Ⅰ〉

  • 試験時間: 9:30~10:20(50分)
  • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数:30問
  • 解答数:30問

〈午前Ⅱ〉

  • 試験時間:10:50~11:30(40分)
  • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数:25問
  • 解答数:25問

〈午後Ⅰ〉

  • 試験時間:12:30~14:00(90分)
  • 出題形式:記述式
  • 出題数:3問
  • 解答数:2問

〈午後Ⅱ〉

  • 試験時間:14:30~16:30(120分)
  • 出題形式:記述式
  • 出題数:2問
  • 解答数:1問

・合格には、それぞれで6割を超えることが必要。
・受験費用は7,500円。

コメント:
まずは今年実際に試験を受けてみて感じたことや気づいた点を、皆さんにお伝えできればと思います。これから受験を考えている方の参考になれば幸いです。

  1. ハンズオン学習の重要性
    今回、ハンズオン学習を行わずに受験したことで、理解が浅いままだったと痛感する問題が多々ありました。例えば少し専門的な例ですが、通常のOSPFのコスト計算においてループバックインターフェースは計算対象外であることなど、実際に手を動かしていれば自然と気づけたはずの内容でミスをしました。こうした実践的な理解の不足は、合否に直結しますし、ネットワークに対する理解もぐんと深まるため、ハンズオン学習は強く推奨します。
  2. 日常的にネットワーク情報へアンテナを張ること
    ネットワークスペシャリスト試験では、毎年新しい技術やトピックが出題されます。今年は午後Ⅱ問1でIPv6が新たなテーマとして登場しましたが、私自身、IPv6は名前を知っている程度で焦ってしまい、うまく対応できませんでした。その結果、合格点に届かず、試験全体も不合格となってしまいました。もちろん、こうした新技術が扱われる問題では丁寧な誘導があるため、基礎力さえあれば知らない技術でも解ける構成にはなっています。とはいえ、事前に少しでも知識があれば安心して対応できますし、日頃からネットワーク関連のニュースや新技術に触れておくことで、ネットワーク全体に対する理解も格段に深まります。そのため、試験対策本だけでなく、ネットワーク関連の雑誌や記事にも目を通しておくと効果的だと思います。

今回の受験を通じて、机上の勉強だけでは対応しきれないことを強く実感しました。これから受験をされる方には、試験勉強はもちろんのこと、実践的なハンズオンや日頃の情報収集も意識して学習に取り組むことで、より合格に近づけるのではないかと思います。また、今回の受験を通して、ネットワークの面白さを再発見するとともに、ネットワークの理解が深まったことでセキュリティ分野の内容もより本質的に理解できるようになり、その魅力にも気づくことができました。そこで今後は、残りの学生生活の中で「情報処理安全確保支援士」と「CCNP」の取得を目指したいと考えています(この2つの資格については後ほどご紹介します)。セキュリティ学習の一環としては、IPAが提供している脆弱性体験学習ツール「AppGoat」を使って、実際の攻撃手法を体験しながらハンズオンで学んでみたいと思っています。また日経クロステックなどの情報サイトを活用し、最新のセキュリティ情報にも常にアンテナを張っていきたいです。CCNP対策では、Cisco Packet Tracerを用いたハンズオン演習を重視しつつ、「日経NETWORK」などの専門誌も活用して理解を深めていこうと考えています。

それでは、そろそろ資格紹介に入ります!

まずは、ITの基礎教養を網羅的に学べる3つの資格をまとめていきます。

ITパスポート試験(難易度☆)

・ITに関する基礎知識を問う国家試験。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

  • 試験時間:120分
  • 出題数小問:100問
  • 出題形式:四肢択一式
  • 合格基準:600点以上/1,000点(総合評価の満点)
  • 受験費用は7,500円。

コメント:ITを学び始めるなら、まずはこの資格からスタートするのがおすすめです!

基本情報技術者試験(難易度☆☆)

・ITに関する実践的な活用能力を身に着けた者を対象とした国家資格。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

〈科目A〉

  • 試験時間:90分
  • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数:60問
  • 解答数:60問

〈科目B〉

  • 試験時間:100分
  • 出題形式:多肢選択式(疑似言語・情報セキュリティ)
  • 出題数:20問
  • 解答数:20問

・受験費用は7,500円。

コメント:疑似言語の問題もあり、非情報系の方にとってはややハードルが高い部分もあるかもしれませんが、その分、ITに対する理解が一気に深まる資格です。ぜひチャレンジしてみてください!

応用情報技術者試験(難易度☆☆☆)

・高度IT人材としての方向性を確立した者を対象とした国家資格。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

〈午前〉

  • 試験時間: 9:30~12:00(150分)
  • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数:80問
  • 解答数:80問

〈午後〉

  • 試験時間: 13:00~15:30(150分)
  • 出題形式:記述式
  • 出題数:11問
  • 解答数:5問

・受験費用は7,500円。

コメント:学生のうちにここまで取っておけば間違いないという資格です!就活でも役立ちました!

それでは次に、セキュリティ分野に関する資格をまとめていきます。

情報セキュリティマネジメント試験(難易度☆☆)

・セキュリティに関する基本的なスキルを認定する国家資格。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

  • 試験時間:120分
  • 出題形式:
     科目A:多肢選択式(四肢択一)、科目B:多肢選択式
  • 出題数:60問
  • 解答数:60問
  • 基準点
     総合評価点:600点(1,000点満点)

・受験費用は7,500円。

コメント:友人がテストを受けた際、問題集の模擬試験よりも100点近く点数が低かったそうなので気を抜けない資格です!

情報処理安全確保支援士(難易度☆☆☆☆)

・セキュリティに関する専門的な知識・技能を活用して企業や組織における安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を支援し、また、サイバーセキュリティ対策の調査・分析・評価を行い、その結果に基づき必要な指導・助言を行う者を対象とした国家資格。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

〈午前Ⅰ〉

  • 試験時間: 9:30~10:20(50分)
  • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数:30問
  • 解答数:30問

〈午前Ⅱ〉

  • 試験時間:10:50~11:30(40分)
  • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数:25問
  • 解答数:25問

〈午後〉

  • 試験時間:12:30~15:00(150分)
  • 出題形式:記述式
  • 出題数:4問
  • 解答数:2問

・合格には、それぞれで6割を超えることが必要。
・受験費用は7,500円。

コメント:応用情報技術者試験の次のステップとして、受験する方が多い試験だと思います。私も次回の秋試験で情報処理安全確保支援士にチャレンジ予定なので、受験される方は一緒に頑張りましょう!

CISSP(難易度☆☆☆☆☆)

・ISC2が認定を行っている国際的に認められたセキュリティに関する民間資格。
・世界で最も難しいセキュリティ資格と呼ばれている。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

  • 出題形式:100 〜 150問(日本語・英語併記)、四者択一
  • 試験時間:3時間
  • 受験費用:749米ドル

〇 認定要件(抜粋)

  • CISSP 認定試験に合格すること(1000 点中 700 点以上で合格)
  • CISSP CBK 8 ドメインのうち2 ドメインに関連した5 年以上の業務経験があること(しかし、ある要件の該当者は4年で認定可能だそうです)
  • ISC2認定資格保持者から推薦されること
    ※業務経験の年数を満たしていない方も受験は可能です。その場合、試験合格後、ISC2準会員(アソシエイト)として登録されます。経験年数を満たした後に、ご自身で申請いただき、認定登録手続きが完了すると、 正式にCISSPとして認定されます。

コメント:就活でとある企業のセキュリティ部門の方とお話しする機会があり、その際にこの資格を知りました。支援士の次に目指す資格として、セキュリティ部門で推奨されているそうです。学生でも受けることは可能なので、お金さえあればぜひ!

最後に、ネットワーク分野に関する資格をまとめていきます。

CCNA(難易度☆☆)

・今日における最も高度なネットワークを最適化して管理するために、必要なスキルを保持していることを証明する民間資格。

〇 試験時間・出題形式・出題数(解答数)

  • 試験時間:120分
  • 問題数:約100問(選択問題+シミュレーション問題)
  • 合格ライン:非公開(約825/1000点が目安)
  • 出題範囲:ネットワーク基礎、ルーティング、セキュリティ、IPサービス、自動化
  • 受験費用:300米ドル

コメント:以前、Cisco Packet Tracerを使ってCCNAの勉強をしたことがあるのですが、これが本当に面白かったです!ネットワーク好きな学生はぜひ!

CCNP(難易度☆☆☆)

・エンタープライズネットワーキングソリューションのスキルを証明できる民間資格。
・CCNPは、「コア試験」1科目と、「コンセントレーション試験」1科目の合計2科目に合格することで取得できます。

〇 コア試験(必須科目)120分

350-401 ENCOR(Implementing and Operating Cisco Enterprise Network Core Technologies)
主な出題範囲

  • ネットワークの基礎
  • ルーティングとスイッチング
  • セキュリティと自動化
  • 無線ネットワーク

〇 コンセントレーション試験(選択科目)90分

  • 300-410 ENARSI(高度なルーティングとサービス)
  • 300-415 ENSDWI(SD-WANの設計と導入)
  • 300-420 ENSLD(エンタープライズネットワークの設計)
  • 300-425 ENWLSD(ワイヤレスネットワークの設計) など

・コア試験は400ドル、コンセントレーション試験は300ドルが目安です。

コメント:ネットワークが好きな方におすすめです!

おわりに

資格の勉強は、授業や研究だけでなく、社会に出てからも役立ちます。
ぜひ、学生のうちにチャレンジしてみてください!
今回は以上です!
次回の記事もお楽しみに!